比較的お店の売上が順調にも関わらず、利益がいまいち出ないと言う場合は、仕入れにコストをかけすぎている可能性が高く、まず一旦、仕入れの見直しを図る必要があります。
ですが、食材の仕入れ価格はどこも似たり寄ったりで、どのようにすれば仕入れコストを今より抑えられるのか、方法が分からないと言う方も多いかもしれません。
中でも特定の業務用食材に関しては、扱っている仕入れ業者も限られている為、現状のコストで妥協してしまっている方も多いかもしれませんが、少し工夫するだけでもコスト削減につながる場合があり、工夫次第で利益率をアップさせることが可能です。
そこで今回は、業務用食材をお得に仕入れるコツをご紹介します。
目次
飲食店経営で思うように利益が出ない原因とは?
飲食店経営は、当然ですがただ売上を伸ばすことを考えるだけでなく、ビジネスとしてきちんと利益を生み出すことを意識して経営していかなければなりません。
「売上-経費=利益」と言う公式がある通り、飲食店の売上から食材や人件費、賃料などの様々な経費を差し引いた値段が最終的な利益となります。
経営が順調に軌道に乗っていない場合は、ただ単に売上が低いだけで無く、経費の支出が想定以上に多く出てしまっている場合が多く、まずは、なぜ利益を出せないのか根本的な原因を特定していきましょう。
そこで、利益を出すことができない飲食店にありがちな主な原因をご紹介します。
売上が悪い
飲食店経営において、利益率が出ない最大の原因でもあるのが、売上の悪さです。
店の経営を維持していく為には、まず安定した売上を確保することが何よりも重要です。
売上が伸び悩む原因は、景気も影響してくるものの、人気店の場合は、景気に関係なく行列ができています。
まず、集客力をアップさせることを目標に取り組むようにし、さらにメニューも定期的にブラッシュアップして客単価アップを図っていきましょう。
家賃(賃料)が高い
自宅で飲食店を開業している方は、心配する必要が無いですが、貸店舗を借りて賃料を毎月支払っている場合だと、賃料が高過ぎて経営に多大な支障をきたしている場合が考えられます。
お店の賃料は、売上の7~10%ほどの価格が理想とされており、売り上げアップを図ることも重要ですが、何年もこの比率を上回る場合は、今よりも安い賃料の店舗に移転することも考えなければなりません。
仕入れコストがかかっている
売上や賃料も問題視するほどでは無いにも関わらず、利益が生み出せない場合は、食材の仕入れにコストが必要以上にかかってしまっている可能性があります。
食材は料理の質に大きく関わって来るため、なるべく品質を重視したいと言う気持ちも分かりますが、品質重視で高めの食材ばかりを仕入れていると、利益を出せなくなり、仮にメニューの価格を値上げしたとしても、今度はお客さんの満足度が低下する可能性もあり、客足が遠のいてしまいます。
業務用食材はどこから仕入れるべき?
業務用食材の仕入れコストを抑えるには、いくつかの仕入れ先と取引するのがおすすめで、食材によって一番安い業者から仕入れるようにすることで、コスト削減につながります。
近年では、業務用食材の仕入れ先が多様化し、卸業者だけでなくネットからも手軽に発注が可能となり、これまで以上に便利に仕入れられるようになりましたが、選択肢が広がった為、どこから仕入れたらいいのか、迷ってしまうかもしれません。
そこでまず、どのような仕入れ先があるのか見ていきましょう。
業務用スーパー
業務用食材を専門的に扱う業務用スーパーは、様々なジャンルの業務用食材を取り扱っており、飲食店経営者にとっては、最も身近な仕入れ先です。
商品を直接、手にとって見ることができるので安心して購入できると言うメリットがあるものの、業務用スーパーの多くは一般のお客さんも利用できる為、卸業者から仕入れるよりも全体的に割高になっており、メインの仕入れ先として利用する場合、利益を出しにくくなってしまいます。
市場
魚介類や野菜、果物などの食材を仕入れたいなら、何と言っても市場は外せません。
市場では、地元はもちろん、様々な地域から集められた水産物や野菜、果物が一同に揃い、どこよりも新鮮な食材を仕入れることができます。
刺身やサラダと言った生ものの料理を作る際には、食材の鮮度が命と言っても過言ではない為、食材の鮮度にこだわりたいと言う方には、市場での仕入れが向いています。
卸業者
取引にやや手間がかかるものの、安定して食材を仕入れるなら「卸業者」です。
卸業者で売られている業務用食材は、仕入れる数量によって価格が変動し、最終的に価格交渉によって決められます。
そのため、かなり安く仕入れられる場合がありますが、見積もりから仕入れまでに時間を要してしまうこともあり、必要なときに間に合わない場合もあります。
インターネット仕入れECサイト
手軽に食材を仕入れたいと言う方におすすめなのが、業務用食材を専門に扱うECサイトです。
ECサイトでは、卸業者で扱っているような、専門的な業務用食材を多く取り扱っており、その上価格も安く、中にはお得な値引き品を扱っていることもあります。
さらにECサイトでは、仕入れたい食材を検索すると、すぐに検索結果が表示されるので、カタログなどで探すよりも効率が良く、在庫があればすぐに注文することが可能です。
『BtoB eSmart』と言う業務用食材仕入れECサイトでは、検索だけでなく、イベントに合わせた食材や、今トレンドの食材などを特集しており、10万点もの商品の中から仕入れたい食材を比較することもできるので、コスパが良い食材を優先して仕入れることで、コスト削減にもつながります。
さらにeSmartでは、卸業者と同様に月末締めで一か月分の仕入れ代金を後払いで決済することが可能なので、eSmartから仕入れる食材の割合が多くなるほど管理も楽になるでしょう。
どこから仕入れるのがお得?
業務用食材は、同じ食材でも仕入れ先によって価格が異なる為、最安値で仕入れたい場合には、様々な仕入れ先を調査しなければなりません。
しかし、この作業を食材毎に行うのは、時間もかかってしまう為、なるべく全体的に価格が安く、尚且つ品揃えが豊富な仕入れ先を、メインの仕入れ先として選定するのがおすすめです。
メインの仕入れ先を決めることで、支払いや在庫管理が楽になり、仕入れ先を限定することで発注ミスも減らすことができます。
どの仕入れ先にも一長一短があり、飲食店のジャンルによって向いている仕入れ先が異なることから、自分の店と相性が良さそうな仕入れ先を選んでみてください。
業務用食材をお得に仕入れるコツ!
業務用食材を効率よく仕入れるには、いくつかの仕入れ先を使い分けることが重要とお伝えしてきましたが、それ以外にも、仕入れる際に少し工夫をすることで今よりも利益を出せるようになります。
すぐにでも実行できるものを沢山あるので、積極的に実践して利益率アップを目指していきましょう。
そこで、業務用食材をお得に仕入れるコツをご紹介します。
品質にこだわりたい食材を少なくする
料理の味や品質を少しでもよくする為に、オーガニックなどの質の高い食材を選ぶと言う方も多いかもしれません。
しかし、すべての食材にこだわりを持って仕入れていると、原価も大幅に高くなってしまい、利益も出なくなってしまいます。
そこで工夫したいのが、こだわった食材を使用したい場合は、なるべくメインに使用する食材にのみ使うようにし、それ以外はなるべく低価格のものを使うようにすることで、料理の質をある程度維持しつつも、原価率を下げられるようになります。
また、価格が高い食材なら決して質が良いと言う訳では無く、中には低価格にも関わらず、質の良い食材を扱っている業者も沢山あります。
定期的に色々な食材を取り寄せて食べ比べをし、信頼の置ける食材を扱う企業や業者を探してみるのもおすすめです。
仕入れ食材を定期的に見直してみる
料理に使用する食材を選定した後は、その後も品質を保つ為に同じ業者に継続して発注し続けると言う方がほとんどかもしれません。
しかし、仕入れている食材を一旦見直してみることで、仕入れコストを削減できる場合があります。
現在仕入れている食材の仕入れ価格は、複数の業者で比較してみることで適正価格がどうか判断することができ、仕入れを開始した当初は、最安値だったとしても、価格が変動して現在は別の業者の方が価格が安くなっている事もあります。
その為、定期的に仕入れ食材を見直すようにすることは、利益率を上げるには欠かせないことでもあり、常日頃からいくつかの仕入れ先を監視しておくようにし、仕入れ価格をチェックしておくようにしましょう。
本当に必要な食材は大量に発注する
お店の看板メニューや、売れ筋メニューに使用する食材は、小ロットで少しずつ仕入れるよりも、まとめて仕入れた方が単価が安くなる場合が多いことから、よく消費する食材については、思い切って大量発注してしまいましょう。
さらに、送料がかかる卸業者の場合、一度に大量に仕入れることで、送料の節約にもつながります。
また、頻繁に消費する食材以外にも、賞味期限が比較的長い食品や、冷凍保存や常温保存が可能な食品もなるべく一度にまとめて発注することで、コストを抑えることが可能です。
食品ロスが出やすい食材の発注は慎重に
食品ロス問題は現在SDGsによって先進国を中心に世界中で取り組みが行われており、特に飲食店においての食品ロスは、食品が無駄になってしまうだけでなく、店の利益も減ってしまう為、生鮮食材などの賞味期限が短い食品に関しては、特に慎重に見極めながら発注をしていく必要があります。
ですが、極力食品ロスが出ないように発注しているつもりでも、日によっては食品ロスが多く出てしまうこともあるのではないでしょうか。
その際はまず、廃棄してしまった食材をリストにして管理するようにしましょう。
リストを参考にして食品ロスがよく出てしまう食材に関しては、次回発注時には発注数を減らすようにし、食品ロスの削減を図っていきましょう。
また、食材の在庫が少なくなってきたらすぐに調達することが可能な、迅速な対応をしてくれる仕入れ先を見つけておくことも、食品ロスの軽減につながります。
できるだけ在庫切れが無いようにしながら日々在庫数を監視しておくようにし、食品ロス0を目指していきましょう。
まとめ
今回は、業務用食材をお得に仕入れる方法をご紹介しました。
お店の売上はもちろん、仕入れ先選びも重要になりますが、このように工夫をしながら仕入れを試みることで、コスト削減につながり、利益率アップが期待できます。
これから飲食店を開業予定の方は、ぜひ参考にしてみください。
監修者
アートアンドヘルスケア株式会社
代表取締役
『「いいもの、いい会社」を広める支援することで、世界を一歩前進させる!』という想いで「食品、サプリメント、化粧品等で累計500億の販売してきたノウハウ」を提供しているコンサルタントEC売上4000万を1年半で1億2000万に。【年商3億→年商100億などの実績あり】
集客法、リピート促進法(ファン作り)、また販売のシステム化のアドバイス、実装までを支援してます。